本記事では、靴専門店「ABCマート」を展開する、エービーシー・マートについて分析していきます。
業務内容等
エービーシー・マートは、1985年に靴・衣料の輸入販売業として設立されました。
設立からしばらくは、輸入靴の卸売業者でしたが、小売りに業態転換した経緯があります。
「HAWKINS」「VANS」の2大ブランドは聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
現在は紳士靴を主体に、婦人靴、スポーツシューズを開発・販売しています。
有名ブランドスニーカーを中心とした仕入れ力に定評があり、大量仕入れすることで商品の低価格化を実現させています。
グループ店舗数は2021年2月時点で1379店舗あり、国内が1032店、海外347店となっています。
海外の内訳は韓国283店舗、台湾58店舗、米国6店舗です。
国内は北海道から沖縄まで幅広く展開していて、一見出店余地は少なそうですが、今まで出店していなかった、イオンへの出店など毎年店舗数は増加しています。
エービーシー・マートの強みは、輸入靴の卸売業者を営んでいた際に培った海外ネットワークです。
独自のネットワークを通じて世界の流行などの情報をいち早く取り入れて商品開発に取り組んでいます。
また、エービーシー・マートでは積極的なIT投資を実施していて、マーケティング、プロモーション、インターネット通販と実店舗の連携等で競合店にはない販売力を実現しています。
コロナ禍でも、多くの競合企業が赤字に転落するなか、減収減益ながらもしっかり利益を上げています。
エービーシー・マートの株価チャート
2014年頃からずっとボックス相場です。
同じ範囲の中で上下を繰り返しているのでボックスの下限で購入するのが良いかなと思います。
ボックス相場とは言え、業績が悪いわけではないので上昇する可能性も大いにあるでしょう。
出典: Yahoo Finance
エービーシー・マートの売上高・営業利益の推移
売上高・営業利益ともに2020年までは右肩上がりに伸びていました。
コロナショックで大きく下げて、どこまで回復するか、といったところですね。
とはいえ、同業ではコロナショックで赤字に転落した企業も多いです。
しっかりと利益を計上しているところに盤石の経営基盤が感じられます。
エービーシー・マートの総資産・純資産と自己資本比率
総資産・純資産ともに増加傾向です。
自己資本比率は一貫して85%を超えており、非常に堅実な経営を行っています。
とても強固な財務基盤を持っていると言えます。
エービーシー・マートの配当推移
1株あたり配当金は170円です。
配当利回りは2021年12月24日終値4930円を基準にすると、3.44%です。
2021年2月決算時で、配当性向は70%程度なので、上述のとおり、減収減益がコロナショックによる一時的なものであれば、問題なさそうです。
比較的高配当で、株主還元に積極的な企業と言えそうです。
まとめ
靴専門店「ABCマート」を展開する、エービーシー・マートについて分析しました。
コロナショックによる減収減益がありながらも、しっかりと売上も利益もあげています。
今後業績が回復すると考えると、投資妙味がありそうです。
また、自己資本比率が非常に高く、堅実経営であるのも安心感があります。
今後の業績の回復に注目ですね。
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