業務内容
株式会社アサンテは、東京都新宿区に本社を置く、害虫駆除をメインに手掛ける企業です。
シロアリ防除を中心としたハウスアメニティー事業と、法人所有物件を対象にした害虫・害獣駆除がメインのトータルサニテーション事業が核となっています。
1970年に前社長の宗政誠氏が創業し、戸建て向けのシロアリ防除サービスを行ってきました。
2020年から宮内征氏が代表取締役に就任しています。
主な沿革として、
1979年から各地の農業組合と業務提携。
1994年からリフォーム事業に進出。
2009年から太陽光発電システム施工の販売を開始。
といったものがあります。
他にも、シロアリ防除ロボットの研究開発をしていたり、シロアリ探知犬やトコジラミ探知犬を導入するなど、顧客満足度向上のため様々な試みがされています。
2021年5月時点で全国に子会社1社、支店14か所、営業所66か所があり、シロアリ防除において売り上げシェアNo.1企業です。
また、シロアリ防除業界の特徴として薬剤の有効期間が5年間のため、継続的な需要が見込めることと、業者数が減少傾向にあることから、今後ますますのシェアと売り上げの拡大が見込まれます。
アサンテ(6073)の株価チャート
株価はコロナ前までは右肩上がりでしたが、コロナ後から停滞しています。
出典: Yahoo Finance
アサンテの売り上げ推移
シロアリ防除は建物に入って行うことが前提となるので、新型コロナウイルスの感染拡大ダメージが大きかったことがわかります。
ただし、前述のように薬剤の有効期間が5年間であることや、シロアリ自体がいなくなるわけではないことから、今後の売り上げは回復が見込まれています。
出典:株式会社アサンテ会社説明資料(2021年5月14日更新)
アサンテの財務分析
自己資本比率は80%以上であり、有利子負債比率も5%以下であることから実質無借金経営にもかかわらず、ROE(自己資本利益率)もほぼ毎年10%を超えます。無借金企業は通常ROEが低くなる傾向にあるので、かなり効率的な経営ができていると考えられます。
財務面の不安はまったくありませんね。
出典:株式会社アサンテ会社説明資料(2021年5月14日更新)
アサンテの配当推移
アサンテは株主還元に積極的な企業です。
新型コロナ禍でも減配せず配当を出してくれました。
また、配当性向も50%前後なので、今後も安定して配当を出してくれそうです。
出典:株式会社アサンテ会社説明資料(2021年5月14日更新)
まとめ
シロアリ防除の日本トップ企業、株式会社アサンテについて分析してみました。
業績、株価共に新型コロナウイルスの感染拡大で下落していますが、シロアリ自体がいなくなることはなく、業界の特色として、中小事業者の廃業が増えている現状から、まだまだ業績の拡大が見込めそうです。
上記の分析では記載していませんが、西日本には支店がほとんどないので、出店余地もあります。
強固な財務と合わせて長期保有するには最適な企業かと思います。
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