本記事では、ソフトウェア開発を主力にした独立系SIer、デジタル・インフォメーション・テクノロジーについて分析していきます。
業務内容等
デジタル・インフォメーション・テクノロジーは、1982年創業の独立系SIerで、ソフトウェア開発を主力とした企業です。
SIerとは
SIerとは、エスアイヤーと読み、システム開発にかかわる仕事を請け負う企業のことです。
企業内にエンジニアがいない企業等が、頼りにするのがシステム開発を専門にするSIerということになりますので、IT技術の発展が目覚ましい現代では需要が大きく増大すると考えられます。
独立系とは
独立系というのは、特定の親会社がいないSIerのことで、独立系の他にPCメーカーから独立したメーカー系や、一般企業から独立したユーザー系、海外を中心に事業展開を行う外資系などがあります。
メーカー系やユーザー系は親会社やグループ会社のシステム開発を行うことが多く、独立系は親会社がいないので外部企業のシステム開発を主な事業内容としています。
それぞれの代表的な企業は、メーカー系はNEC、ユーザー系だとNTTデータ、外資系だとOracleといったところが有名です。
デジタルインフォメーションテクノロジーの特色
デジタルインフォメーションテクノロジーは、業務システムの開発・運用、組み込みシステムの開発検証と事業領域が広いことに特徴があります。
業務システム開発・運用では、金融・通信・運輸・流通など、非常に幅広い分野で開発実績があり、組み込み系システムでは、車載機器・通信機器・デジタル家電などの開発を得意としております。
客層も幅広く、取引先企業は約2800社だそうです。
IoT、自動運転など、今後市場の拡大が見込まれる分野での開発実績も多数あります。
デジタル・インフォメーション・テクノロジーの株価チャート
デジタル・インフォメーション・テクノロジーは2015年上場なので、それ以降のチャートです。
短期の上昇や下落はありますが、長期でみると安定して右肩上がりです。
業績の良さを反映した、良いチャートです。
出典: Yahoo Finance
デジタル・インフォメーション・テクノロジーの売上高・営業利益の推移
売上高、営業利益共に右肩上がりに伸びています。
さらに営業利益率も毎年右肩上がりで、とても良いですね。
出典:デジタル・インフォメーション・テクノロジー 2021年6月期決算説明資料
デジタル・インフォメーション・テクノロジーの純資産と自己資本比率
純資産は増加傾向です。
また、貸借対照表のとおり、借入金が一切なく、無借金経営で、自己資本比率は70%を超えています。
とても強固な財務基盤を持っていると言えます。
出典:デジタル・インフォメーション・テクノロジーHP IR情報
出典:デジタル・インフォメーション・テクノロジー 2021年6月期決算説明資料
デジタル・インフォメーション・テクノロジーの配当推移
配当金も右肩上がりで増えています。
また、配当性向は35%を目途にしており、無理な配当はしていません。
業績の向上にともなって、株主にもきっちり還元する姿勢が感じられます。
出典:デジタル・インフォメーション・テクノロジー 2021年6月期決算説明資料
まとめ
ソフトウェア開発を主力にした独立系SIer、デジタル・インフォメーション・テクノロジーについて分析しました。
売上も利益も右肩上がりかつ、今後も市場の拡大が見込まれる分野で業務を行っており、業績の大幅な拡大が期待できそうです。
また、借入金が一切なく、無借金経営であるのも、金利の上昇が見込まれる今後の局面において、大きな強みになりそうです。
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